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7.桂枝附子湯の類似処方

傷寒論の「辨太陽脈證併治下第七」篇と金匱要略の「痙濕暍病脈證第二」篇に桂枝附子湯・白朮附子湯・甘草附子湯があります。
この3つの処方の病理が大変重要であります。
この薬味の、桂枝附子・白朮附子・甘草附子の違いを比較してみました。


○桂枝附子湯・白朮附子湯・甘草附子湯の薬味の相違
  (新古方薬嚢の薬味の分量)
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傷寒論・金匱要略における桂枝附子湯・白朮附子湯・甘草附子湯の条文を引用してみますと

傷寒論の「辨太陽脈證併治下第七」の第47条
金匱要略の「痙濕暍病脈證第二」の23条に
●傷寒八九日、風濕相搏ち身体疼煩自から轉側する能はず、嘔せず、渇せず、脈浮虚にして濇る者は、桂枝附子湯之れを主る。若し大便堅く小便自利する者は、去桂枝加白朮湯之れを主る。

傷寒論の「辨太陽脈證併治下第七」の第48条
金匱要略の「痙濕暍病脈證第二」の24条に
●風濕相搏ち骨節煩疼掣痛屈伸するを得ず、之れに近づけば則ち痛み劇しく、汗出で短氣小便不利、悪風衣を去るを欲せず、或いは身微腫する者は、甘草附子湯之れを主る。


桂枝の氣味と効用について
神農本草経に曰く 味辛温、上気欬逆、結気、喉痺、吐吸を主り、関節を利し、中を補い血を益す
薬徴に曰く 桂枝主治衝逆なり傍ら奔豚頭痛発熱悪風汗出身痛を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 桂枝は味辛温、汗を発し表を調う、叉衝逆を主どると謂わる、衝逆とは下から上へつきあぐる勢いを云う、動悸頭痛息切れ肩のはり等此れ衝逆より生ずる者あり、表の陽気虚する時はよく此衝逆を発す、桂枝よく表を救う、故に斯く称するものなるべし。
白朮の氣味と効用について
神農本草経に曰く 味苦温、風寒湿痺死肌痙疽を主どり汗を止め熱を除き食を消す。煎と作して餌すれば久しく服して身を軽くし年を延べ飢えずと。
薬徴に曰く 利水を主どるなり、故によく小便自利不利を治し旁ら身煩疼痰飲、失精、眩冒、下痢、喜唾を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 水をさばきその滞りを除きよく小便を調ふ。故に小便不利、小便自利を治す。不利は出工合悪きを謂ふ。叉小便少なきをも言ふ。自利はよく出る者を言ふ。則ち出過ぎる者の事。小便の出が悪い筈なのに反って出の好い者の事も自利と謂ふ。小便が少なくて下痢する者、小便の出が好くて便秘する者、筋や骨の痛む者、めまひのする者、頭の重い者、胃がふくれて食進まず或いは吐く者、朮のゆくべき場合には必ず小便の出工合を確むべし。
生姜の氣味と効用について
神農本草経に曰く 生姜味辛温、胸満欬逆上氣を主どり中を温め血を止どめ汗を出だし風湿痺を逐ひ腸澼下痢を主どる生なる者尤も良し久服すれば息氣を主どり神明に通ずと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 生姜味辛温、氣をたすけ外を實す、之れ生姜の発汗薬に多く用ひらるる所以なり。
附子の氣味と効用について
薬徴に曰く 逐水を主どるなり、故によく悪寒身体四肢及骨節疼痛或沈重或不仁或厥冷を治し旁ら腹痛失精下痢するを治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 附子味辛温、表を實し陽を益し津液を保つ故に悪寒し厥冷を復す。
甘草の氣味と効用について
神農本草経に曰く 甘草味甘平、五臓六腑寒熱邪気を主どり筋骨を堅め肌肉を長じ気力を倍にし金瘡の腫れや毒を解す久服すれば身を軽くし年を延ぶと。 
薬徴に曰く 甘草主治急迫なり故に裏急急痛を治し旁ら厥冷煩躁衝逆等の諸般急迫の毒を治すると。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 甘草は味甘平、緩和を主として逆をめぐらす効あり、逆とは正に反する事なり、めぐるとは元に戻る事なり、故によく厥を復し熱を消し痛を和らげ煩を治す。
大棗の氣味と効用について
神農本草経に曰く 味甘平、心腹邪気を主どり中を安んじ脾を養ひ十二経を助け胃氣を平にし九竅を通じ少氣少津液身中の不足大驚四肢重を補ひ百薬を和し久服すれば身を軽くし年を延ぶと。
薬徴に曰く 攣引強急を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 攣引とはひきつり引かるる事なり、強急とはこはばりつまるなり、則ち大棗に緩和の効あるものと見ゆ、叉大棗には血の循りを良くするのハタラキあり。
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by shizennori | 2007-10-20 13:09 | 7.桂枝附子湯の類似処方