21.麦門冬湯の類処方

麦門冬湯の類処方を比較してみました。

麦門冬湯と竹葉石膏湯の薬味の違いを表にしてみました。


○麦門冬湯と竹葉石膏湯の薬味の相違(新古方薬嚢の薬味の分量)
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傷寒論・金匱要略より条文を引用してみますと

傷寒論「辨陰陽易差後勞復病證併治第十四」の第6条より
●傷寒解して後、虚羸少氣し、氣逆して吐せんと欲する者は竹葉石膏湯之をつかさどる。


金匱要略「肺痿肺癰欬嗽上気病脈證治第七」の第11条より
●大逆上気、咽喉不利、逆を止め、氣を下す者、麦門冬湯之れを主どる。


麦門冬の氣味と効用について
神農本草経に曰く 麦門冬味甘平、心腹結気傷中傷飽胃絡脈絶羸痩短氣を主どる久服すれば身を軽くし老いず飢ゑずと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 麦門冬味甘平、咳を鎮め咽喉の通りを好くし、熱を去る。特に虚弱の者の咳込み、微熱等を除く効あり。
半夏の氣味と効用について
神農本草経に曰く 半夏味辛平、傷寒寒熱心下堅を主どり氣を下し咽喉腫痛頭眩胸脹欬逆を主どり腸鳴を主どり汗を止どむと。
薬徴に曰く 半夏主治痰飲嘔吐也旁ら心痛逆満、咽中痛、欬、悸、腹中雷鳴を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 半夏は氣を補ひ水を去る故によく嘔吐、腹中雷鳴、咳逆等を治す。叉咽痛を治す。
人参
の氣味と効用について
神農本草経に曰く 味甘微寒、五臓を補ひ精神を安んじ魂魄を定め驚悸を止どめ邪気を除き目を明らかにし心を開き智を益すことを主どり、久しく服すれば身を軽くし年を延ぶと。
薬徴に曰く 主治心下痞堅、痞鞭、支結なり旁ら不食嘔吐喜唾、心痛、腹痛、煩悸を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 乾きを潤し、しぶりを緩む。故に心下痞、痞堅、身痛、下痢、喜嘔、心痛、その他を治す。
甘草の氣味と効用について
神農本草経に曰く 甘草味甘平、五臓六腑寒熱邪気を主どり筋骨を堅め肌肉を長じ気力を倍にし金瘡の腫れや毒を解す久服すれば身を軽くし年を延ぶと。 
薬徴に曰く 甘草主治急迫なり故に裏急急痛を治し旁ら厥冷煩躁衝逆等の諸般急迫の毒を治すると。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 甘草は味甘平、緩和を主として逆をめぐらす効あり、逆とは正に反する事なり、めぐるとは元に戻る事なり、故によく厥を復し熱を消し痛を和らげ煩を治す。
粳米の氣味と効用について
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 粳米味甘平、燥きを潤し急を緩め力を強むるの効あり。
大棗の氣味と効用について
神農本草経に曰く 味甘平、心腹邪気を主どり中を安んじ脾を養ひ十二経を助け胃氣を平にし九竅を通じ少氣少津液身中の不足大驚四肢重を補ひ百薬を和し久服すれば身を軽くし年を延ぶと。
薬徴に曰く 攣引強急を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 攣引とはひきつり引かるる事なり、強急とはこはばりつまるなり、則ち大棗に緩和の効あるものと見ゆ、叉大棗には血の循りを良くするのハタラキあり。
竹葉の氣味と効用について
神農本草経に曰く 竹葉味苦平、欬逆上気溢、筋急、悪瘍を主どり小蟲を殺し根を湯と作せば氣を益し渇を止どめ虚を補ひ氣を下す、汁は風痙を主どり實は神命に通じ身を軽くし氣を益すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 竹葉味苦平、逆上気、咳などを治す。大體竹茹に似て稍効異る所あるものの如し。
石膏の氣味と効用について
神農本草経に曰く 石膏味辛微寒、中風寒熱心下逆氣驚喘口乾舌焦息する能はず、腹中堅痛、邪鬼を除き産乳金瘡を主どる。
薬徴に曰く 主治煩渇也、旁ら譫語、煩躁、身熱を治すと。
新古方薬嚢(荒木朴庵)ボク曰く 熱氣の泛乱を収め陽気の発散を助け熱による刺戟症状を緩解する能あるものの如し。
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by shizennori | 2007-12-15 12:04 | 21.麦門冬湯の類処方


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